Lost Technology


かつてテクノソフトから発売されたシューティングゲームサンダーフォース」シリーズ。
中でもゲームミュージックファンの評価が高い「V」のサントラが、同人CDで復刻されました。
1997年に発売されたサンダーフォースO.S.T.「Technology」は、通販と一部店頭でのみの販売となっており、その後テクノソフトがゲーム事業から撤退したため、現在では入手困難となっており、今回のCDの発売を待っていた方も多いのではないでしょうか。


今回の「Lost Technology」では、作曲者である九十九百太郎氏自らサウンドデータをリニューアルし、以前のサントラには入っていなかったPS版の楽曲も収録、主人公のモノローグも加えたもので、復刻版以上に力の入った”リメイク版”とも言うべき仕上がりになっています。
「Lost Technology」の楽曲は音源やマスタリングの違いからか、「Technology」とは異なる味わいも
感じられ、聴き比べてみると興味深いですね。
その違いが一番顕著なのはStage 1「Legendary Wings」で、メロディのシンセに少々リバーブがかけられ、バッキングのディストーションギターも強調されており、若干テンポが落とされたことで、原盤の曲とは一味違うイメージに仕上がってます。
「Legendary Wings」だけでなく、収録曲全体でメロディにリバーブがかかっているような印象があり、エッジの利いた原盤の楽曲のイメージから、全体的なバランスがとれ成熟した雰囲気が伺えます。
原盤の楽曲に聴き慣れた方には少々違和感があるかも知れませんが、8年の歳月を経た、今の九十九サウンドによる”リニューアル盤”と捉えれば、なかなか趣のあるCDとして楽しめるのではないかと思います。
最近ゲームミュージックが好きになった方、サンダーフォースの名前は知っているけど内容は知らないという方には是非聴いて欲しいですね。


今回は文句なし。
10点〜。